鯉が窪湿原(岡山県新見市哲西町)
夏(2006年8月9日)
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吉備高北辺にある鯉が窪池の付近の湿原は、日本太古の自然を保つ地域で、ここには、北方系・万朝系の残存植物や日本固有植物・湿生植物
・水生植物の多種類が成育している。また、数種の湿棲昆虫なども発生するため、西日本を代表する学術上貴重な地域である。
鯉が窪湿原は「西の尾瀬沼」と言われている。尾瀬といえば標高1500m以上はあると思うが、
ここは標高550m標高が低いからこそ多くの植物が自生しているということだ。特に、オグラセンノウ、ビッチュウフウロ、
ミコシギクなどは日本が大陸と陸続きだったころの植物だと考えられている。


鯉が窪池の土手には休憩所がある。(写真奥の人影が見える所)名前のとおり鯉が多い。この土手以外はほとんど木陰の中を歩く。
池の周りは2.4km平坦な道が続く。木道も整備されており歩きやすい。所々にベンチがあり、のんびりと自然を満喫できる。
歩道からしか撮影できないので写真を撮るなら望遠レンズを持っていくのがよい。ここで紹介しているアップの写真は
macro200mmへ2倍のテレコンを付けている。三脚も必要だが木道は狭いので大きな三脚は便利が悪い。
また、離れた場所の植物を探すために双眼鏡など持っていると便利がよい。

■今回初めてここへ来た。目的はオグラセンノウとサギソウを撮るため。
  • オグラセンノウは自生地が減り、ここのように公開されている所を他にないように思う。
  • 備北丘陵公園にも咲いているが、これは植物バイオテクノロジーで育てられたものだ。
  • 自生のオグラセンノウを撮影できたが、撮影した花はピークを過ぎたものだった。歩道周辺から撮影できたのはこの花だけだ。奥のほうにはまだ綺麗な花が咲いているが、離れているし、草の影に咲いている。花の数も少ない。なかなか思うようには撮影できないものだ。
  • サギソウは結構沢山咲いている。この湿原へ入るには200円の環境保護協力費を払う。するとパンフレットをくれる。このパンフレットには花の咲く場所や時期が書かれている。サギソウはパンフレットの9号橋付近に咲いている。オグラセンノウは2号橋。
  • このパンフレットで見ると8月初旬から中旬に多くの花が咲く。しかし今年は天候不順のせいか見つけることができない花が多かった。今から咲くのだろう。
  • オグラセンノウのすぐそばにビッチュウフウロが咲いていた。

2号橋付近の木道

2号橋に付くと橋のすぐそばにビッチュウフウロとオグラセンノウが咲いていた。

ビッチュウフウロ(?)
花の色が淡紅紫ではないが時期のせい?

オグラセンノウ

鯉が窪を代表する植物、オグラセンノウ

オグラセンノウは山地の湿原に生育する高さ60〜100cmの多年草本です。1903年に熊本県の阿蘇で採集された標本に基づき,牧野富太郎氏が新種として記載しました。学名はLychnis kiusiana Makinoといい,ナデシコ科,センノウ属に分類されます。分布は,熊本県阿蘇地方と岡山県北西部から広島県の北東部にかけての狭い地域で,7月から8月にかけて開花します。花の大きさは2.5cm程度で,美しい紅色をしており,5つの花弁の先端は繊細に分裂しています。
オグラセンノウの花中心部には付属体があり,濃い紫色の葯を付ける雄しべは10本あります。 昭和50年,広島県比和町での自生が発見されました。しかしながら,現在では生育環境の悪化や乱獲のため,ほとんど消滅しています。平成7年11月発行の「レッドデータブックひろしま」にも掲載され,環境省が絶滅危惧種氓a類に指定している植物です。

サギソウ

9号橋付近(左写真が9号橋)

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カメラPENTAX *istD  レンズsmcPENTAX A*200mmF4.0ほか

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